「為替介入」「日銀介入」 「介入」とは何か?
日頃のニュースでよく耳にする言葉。
「為替介入」「日銀介入」
なんとなく知っているようで分かっていなかったので
ちょっと簡単にまとめてみました。
目次
1.為替介入とは
為替レートを調整するために日本銀行が外国為替の売買を行うことです。
ニュースや新聞では「為替介入」、「日銀介入」とも言われています。
2.為替介入の目的
為替介入の目的は円相場の安定です。
最近の例では、イギリスのEU脱退が起こった際に世界中の投資家が安全資産を求めて円に投資しましたするとたくさんの円が買われ過度の円高を招きます。その結果、日本経済に悪影響を及ぼしました。
3.円高・円安について
為替介入の仕組みを説明する前に簡単に円高・円安についておさらいをします。
まず前提として
円高は円の価値が上がった状態、
円安は円の価値が下がった状態のことを指します。
上記を踏まえて下記の図を見て下さい。
4.為替介入の仕組み
・円安にしたい時
→円は売らた為に価値が下がり、逆にドルは買われたので価値が上がります。
これが円安・ドル高です。
・円高にしたい時
これが円高・ドル安です。
・介入の種類について
補足ですが、為替介入にはいくつか種類があるので紹介します。
単独介入・・・一つの国が単独で為替介入を実施すること。
一つの国で行うので効果は比較的小さいと言われている。
協調介入・・・各国がそれぞれの通貨を用いて同時もしくは連続的に為替介入を実施する こと。
単独介入よりは効果は大きいが、各国の意思が統一されていないと効果が薄くなってしまいます。
委託介入・・・日本の為替市場がクローズしているときに海外の通貨当局に依頼をして為 替介入を実施すること。
逆委託介入・・・海外からの要請に基づいて日本銀行が海外当局に代わって為替介入を実施すること。
5.まとめ
為替介入とは、実体経済への悪影響を緩和するための手段ということです。
円高になりすぎると日本の輸出企業は苦しくなります。しかし、日本の消費者目線で考えると円高では海外のブランド品を安く買えるメリットもあります。
逆に円安になると日本の輸出企業は好調になりますが、消費者は海外商品の購入を控えます。よって国内の商品が売れるようになります。良いことばかりですね。
しかし、海外から日本を見るとどうでしょうか。
日本はたくさん輸出するくせに、国内製品ばかり購入するとなったら納得いかないでしょう。
これらのバランスをとるために行われるのが介入なんですね。
参考:日本銀行ホームページ